業界初の包括的実態調査を実施
一般社団法人住宅みらい会議では、不動産業界におけるLGBTQ+当事者への対応実態について、業界初となる包括的調査を実施いたしました。本調査は、全国の不動産関連事業者に従事する665名を対象とし、2025年5月に実施された実態調査となっています。
調査で明らかになった業界の現状
多様な背景を持つ従業員の存在
調査では、不動産業界においても多様な背景を持つ従業員が相当数存在することが確認されました。
顕著な職場環境認識の格差
特に注目すべきは、職場の働きやすさに関する認識の大きな差異です。シスジェンダー・ヘテロセクシュアルの従業員では60.94%が「働きやすい」と回答した一方、LGBTQ+当事者では35.72%に留まりました。
この結果は、同一の職場環境においても当事者と非当事者で大きく異なる就労体験をしていると考えられ、我々企業側は人材流出を防ぐためにも取り組みを推進する必要があると言えるでしょう。
相談体制の課題と実態
LGBTQ+当事者からの住宅に関する相談実態について、以下の傾向が確認されました。
- 自身が直接相談を受けた経験:6.6%
- シスヘテロ層で社内外問わず相談経験:17.0%
- セクマイ層で社内外問わず相談経験:70.5%
当事者が同じ立場の者に相談する傾向が強く、多くの課題が組織内で可視化されていない可能性を示唆しており、業界全体のD&I推進が課題となっています。
対応状況の現状分析
同性カップルの入居審査対応
同性カップルの入居に関する対応状況は以下の通りです。
- 無条件で許可:30.2%
- 一律で拒否:12.6%
- パートナーシップ証明があれば許可:21.1%
- ルームシェア扱い:24.5%
取組推進における課題要因
取り組み推進を阻害する要因として、「オーナーや入居者からの反発を懸念」が最も多く26.3%を占めました。一方で、「ノウハウ不足」(24.1%)、「課題や実態の理解不足」(14.1%)など、情報・知識不足を要因とする回答も相当数確認されました。
本調査結果の意義
不動産業界は、住宅という基本的権利に直接関わる重要な役割を担っています。しかし、これまでLGBTQ+当事者の住宅課題について体系的な実態把握は行われてきませんでした。
本調査結果は、業界関係者にとって以下の観点から重要な知見を提供します。
リスク管理の観点 レピュテーションリスクや機会損失を回避するための基礎的データの提供
事業機会の観点 多様化する顧客ニーズへの対応による新たなビジネス機会の特定
人材マネジメントの観点 従業員の就労環境改善による生産性向上と人材定着率の改善
完全版調査レポートについて
本記事でご紹介したのは、調査結果の概要に過ぎません。完全版レポートでは、以下の詳細分析をご確認いただけます。
- 地域別・規模別の詳細分析
- 業務内容別の対応実態比較
- 具体的な相談事例とその対応方法
- 改善施策の具体的提案
- 他業界との比較分析
- 今後の市場予測と対応指針
完全版調査レポート販売概要
不動産業界の将来を見据えた戦略策定において、本調査データをご活用ください。
本調査は2025年5月実施。信頼区間99%、許容誤差5%の統計的精度を確保しています。


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